「白黒思考」とは「ゼロ百」ともいいますが、ものごとの判断が、善か悪か、好きか嫌いかのように、白黒極端な考え方のことを言います。
明快だし潔いとも言えますが、ものごとはそう単純ではありませんし、世の中のおおかたの出来事は白と黒の間のグレーゾーンに決着することが多いので、白黒思考の人にとって納得ができないこともあるでしょう。
人の意見をすり合わせて協力してものごとを進めたり、悪い面だけ見ないで良い面にも着目して公平な見方をするなど、白と黒の間のグレーゾーンに落としどころを見つけて、ものごとを運ぶことは社会生活で必要な知恵と言えるかもしれませんね。
それは決して妥協するとか、諦めるとかいうことではなく、人間関係を円滑に結ぶためや、社会のルールに則って共同生活を営む上で、柔軟な見方や考え方は必要不可欠だと思いますが、時折、それがうまく出来ない性格の方を見かけます。
白黒思考の人は臨機応変に合わせることが出来なかったり、ある時、急に一転して考えが真反対に変わったりします。また、順調にものごとが運んでいる時は自信を持てていたのに、何かひとつつまづいたり失敗したことで、すっかり自信をなくし、自己肯定感が下がってしまうような人もいます。
思い込みが激しかったり、完璧主義だったり、ものごとの一面からしか見ようとしない決めつけ型の人に見られる思考のスタイルは、もう少し引きで観る『客観視』が出来るようになると、もっと上手に人と接したり、楽に人生を捉えることができるようになって、生きることが楽しくなるのではないでしょうか。
認知行動療法ではこうしたものの捉え方や考え方のクセを外在化し、別の見方や考え方があることに気づいて、行動を変容させていきます。
ご興味のある方はいつでもご相談ください。お待ちしています。
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